教育系臨床心理士の本棚 

臨床心理士をしながら子育てをする主婦のブログ 

MENU

~マインドフルネスって何?~

 

マインドフルネスって何?

 

教育分野で臨床心理士をしている

ほわほわです。

1児の母。子育て奮闘中。

 

今回は、今流行りのマインドフルネスについて。

 

なんか聞いたことある…という人も多いのでは?最近では企業での研修なんかにも使われています。

 

でもじゃあ、説明しろと言われると…なんかよくわかんない。

 

 

私は心理士ですが、私も実はよくわからない。(ダメじゃん。笑)

心理士にも得意不得意があるんですよ。(言い訳。笑)

 

 

私の現在の知識は、

・今、この瞬間に重きを置く

・瞑想したりしながら、今の心と向き合う

・リラックス効果や集中力を高める効果がある

 

くらいでしょうか…

 

 

よし、これを機会に少し勉強してみよう!!!

 

ということで、とりあえず簡単なものを!!と思って手にとったのがこれ。

 

1日10秒マインドフルネス  藤井秀夫 精神科医 

 

 

よくわかんないけど、10秒ならできそう!!という単純な理由で手に取ってみました。。

 

 

マインドフルネスとは

 

マインドフルネスとは、「今、ここ」に生きること~ネガティブ感情を癒す素晴らしいスキルです(抜粋)

 

 

元々はお釈迦様の悟りにルーツがあり、悩みや苦しみを手放す、的なところから始まっているそうです。

 

悩みや苦しみは結局、自分を取り巻く外界の話であって、“今、この瞬間”に起きていることではない。自分の“今”の考え方を変えるだけで、幸せになれるのでは?という考え方です。

 

 

それに認知行動療法的な考え方

(自分が不幸なのではない。不幸だ、と考えてしまっている自分の認知(認識)が歪んでしまっているから、自分は不幸な気分になっているんだ、という考え方)

 

がくっついて、マインドフルネス認知療法になっているそうです。

 

 

 

心理学ではいろんな派閥があるんですが、結構いろんな派閥で“今、ここ”ってよく使うんですよね。

過去も未来も関係ない。今、ここにいること、今のこの瞬間の自分に目を向けましょう。的な。

 

どうしよう、どうしよう、、、と不安になっていると、過去のことや先のことばかりを考えて、今の自分の状態に目が向かなくなってしまうことがあります。

解決の糸口は意外と“今”の自分に目を向けることにあり、“今できること”、“今できていること”を積み重ねていくことが解決につながることがある。

 

 

この本では、

“あれもこれもやらなきゃ!!”を、マインドフルネスの状態になることで、“今はこれをやる”とすることで頭の中をスッキリさせ、ひとつのことに集中し、仕事効率をあげることができると述べられています。

 

 

マインドフルネスの実践

 

「マインドフルネスの上達には毎日瞑想することがとても有効です」(抜粋)

 

えー…毎日???

むーりー。私飽きっぽいもん。

クライアントに宿題出して、次の回に私も一緒に忘れてしまうくらい継続力がない…(それじゃダメなので、やるときはきちんとやりますよ。苦手だけど。。苦笑)

 

 

ところが、この本では、

10秒でいいから!!なにかしながらでいいから!!

と言ってくれてます。

 

10秒ならできそうな気がしなくもない。

 

 

マインドフルネスとは、“今、ここ”に気づくこと。

いわゆる、“我に返る”“ハッとする”状態なんだそうです。

 

つい子供に怒ってしまったときの、

「あ、言いすぎてる。私イライラしてるんだな…」という気づきや

 

 

夫と意味もなく喧嘩してしまっている時に、

ふと、「あ、私お腹減ってるんだな」と思ったり…  みたいなことでしょうか。

 

自分を客観的に見て、「あ、今こういうことが起こってるんだ」と立ち止まることで、本来すべきことが見えてくる、ということでしょうか。

 

 

マインドフルネスの訓練方法

 

この本では、マインドフルネス状態に自分を持っていく訓練について非常に詳しく、そして取り組みやすいものばかりを紹介してくれています。

 

例えば、腹式呼吸

吸とって、吐くという簡単な動作ですが、胸の開きを感じて、息が抜けるのを感じて…と、細かく見れば確かに“今、ここ”のことしか考えられなくなりますね。

 

そのほかにも、物を拾う、食べる、立つ、歩く…なんでも練習になるそうです!

 

それぞれの方法についてほんとうに詳しく書いてくれているのがありがたいところ。

 

 

体と心って本当に密接な関係があり、緊張している時は体に力が入るし、呼吸が早くなります。

逆に言えば、呼吸を整えて、体の力を抜けば緊張しないということ。

 

極論ではありますが、“緊張”というものに縛られて動けなくなるよりはずっとスムーズにことが進むというわけです。

 

 

人前に立つのに緊張する人も、マインドフルネス状態に自分を持っていくことができれば、もっとスムーズにスピーチができるはず。

 

心配性でいつもクヨクヨしてしまう人も、今起きている一つ一つのことに集中して生きることができるようになり、幸福度も上がる、というわけです。

 

すごいな、マインドフルネス。

日常生活で役立ちまくりじゃん。

 

“今、ここ”に気づく、という点では、マインドフルネス状態に持っていくお手伝いをカウンセラーがしてくれている部分でもあり、自分でできるようになればセルフカウンセリングができるとのこと。

 

えー、カウンセラーいらなくなっちゃうじゃん。仕事なくなっちゃうじゃん!!(笑)

 

その他書籍紹介

 

同じ先生が“怒り”について特化したバージョンの本を出していますので、こちらも参考までに。

 

 

こちらは自己肯定感に注目してまとめて下さっています。

 

 

 

あとがき

 

流行りのマインドフルネス…

“今、ここ”に気づくということ、自分の体・自分の心を客観視し、自分でコントロールできるようになっていくのが目標なんでしょうか。

 

行動療法・認知療法自律訓練法アドラー心理学・ロジャーズ派…なんかいろんな療法を、簡単に身近にしたような感じがした本でした。

 

身近に取り入れられること満載の本なので、是非!!

実際できなくても、こんな考え方もあったな、と思えるだけでも役に立つ気がします!!